あらすじ
冬の夜、きらきらした雪や霜を見ながら月を眺めるのが日課のハル。
でもある夜、月はまんまるなのに光がうすく、まるで「きらきらを忘れた」みたいでした。
心配になったハルが手紙を書くと、窓辺に現れたのは星くずのかばんを持つほしの郵便屋。
月は毎晩みんなの夜道を照らし続けたせいで、きらきらを“配りすぎて”、自分の分を思い出せなくなっているのだと言います。
ハルは郵便屋と一緒に、霜の結晶、雪のきらめき、凍った池の月の瞬き、みかんの香り、そして人の笑い声――
身近な「きらきら」を集めて月へ届けることに。
途中、灰色の雲が月を隠してしまうけれど、雲は月を守る“やさしい毛布”だった。
「ありがとう」の言葉で光がふくらみ、やがて月は、目にやさしい光を取り戻して――。
がんばりすぎた月に、やさしく光を返す、冬のきらきらのお話。