あらすじ
「よいか。妖を殺す資格を持つのは、呪いという名の『業』を背負うた者だけだ。その業は、二十種類ある」
現代日本、その人口比率は逆転した。
人類は「少数民族」として保護され、政府はある山奥の村に最後の希望を託している。
毎年、夏。十八歳になった子供たちは、村の神社に集められる。そこで行われるのは、【能力開花の儀】。
古びた社務所の畳の上、蝉時雨が降り注ぐ中で、神主は厳かに語りだす。血を操る『血祀(ちまつり)』、虫を飼う『蟲毒(こどく)』、空間を歪める『地縛(じばく)』……。
この世に存在する、妖を屠るための20の能力系統。
誰がどの能力に目覚めるかで、その後の人生――いや、生存確率は天と地ほどに分かれる。
緊張に震える膝を抑え、私たちは正座のまま、その長い長い講義に耳を傾ける。
これは、私が人間を辞めて「國の武器」となるまでの、ひと夏の記録。
――さあ、君の魂は、どの系統【呪い】を選ぶ?