あらすじ
時は三国志の黎明期。 中華最強と謳われながら、「裏切りの獣」として処刑された武神・呂布奉先。 その遺児・天(テン)は、幼少期より父から地獄の如き武の英才教育を受けていた。 しかし下邳の敗戦により全てを失い、呉の辺境で奴隷として泥水をすする日々を送ることとなる。
「俺は呂布の息子だ。誰よりも強い」 汚れた血を隠すことなく、誇り高く生きる天。 その異質な才能を見出したのは、呉の猛将・太史慈だった。 太史慈の下で3年間、武人の「心」と「技」を叩き込まれた天は、師の死に際し、父の形見である伝説の武器『方天画戟』を受け継ぐ。
だが、それはあまりに重く、凶暴すぎる矛だった。 振るうたびに肉体は悲鳴を上げ、その破壊力は味方すら戦慄させる。 天は、はみ出し者たちで構成された【餓狼隊(がろうたい)】を率い、手柄を奪われる理不尽や、正規軍からの差別に抗いながら、血反吐を吐く思いで最強への階段を登っていく。
立ちはだかるのは、赤壁の炎を操る周瑜、百戦錬磨の張遼、そして父も軍神・関羽。 これは、英雄の物語ではない。 悪名を背負った少年が、父の「力」と師の「義」を融合させ、時代の怪物たちをねじ伏せていく、戦慄の下克上クロニクルである。