あらすじ

神の啓示を受ける「代行者」が、善悪を裁く世界。 孤児として育った少女チアーブルは、神に選ばれた存在として祭り上げられ、祈りと殺しの間で生きてきた。 疑うことを許されず、疑えば世界が壊れると信じ込まされながら、彼女は多くの命を裁いていく。 しかし反乱の中で、チアーブルは知ってしまう。 神も、預言も、すべてが人為的に作られた嘘だったことを。 それでも彼女は止まらなかった。 真実を知ったあとも、自ら選び、裁き続けてしまったからだ。 「知らなかった」では済まされない場所まで、心は踏み込んでいた。 神なき世界を取り戻したあと、チアーブルは理解する。 誰かが線を引かねば、世界はまた同じ過ちを繰り返す。 そして――その役を引き受けられるのは、もう人でいられない自分だけだと。 彼女は姿を消し、名も称号も捨てる。 法でも正義でもなく、均衡そのものとして世界の影を歩き続ける存在になる。 世界は救われ、平和は続く。 その代償が、彼女一人の永遠の地獄であることを、誰も語らないまま。 やがて、彼女を知る最後の一人・ネネだけが記録を残す。 これは、救われた世界の裏側で、 決して救われなかった一人の人間の物語。

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小説を読もう2026/01/11
  • 現在の作品神の代行者を殺したあと、世界は救われたが私だけは地獄に残った