あらすじ
「お前はもう、十分に戦った。……だから、休んでいいのだぞ」
世界を救う義務、仲間からの期待、終わりのない戦い。 ボロボロになり、死に場所を求めて魔王城へ乗り込んだ勇者アルスに、宿敵である魔王セレナが掛けたのは、剣ではなく「慈愛の言葉」だった。
魔王城の奥深くで差し出されたのは、温かいスープと、ゆったりとした休息の時間。 殺しに来たはずの宿敵に、傷ついた心と体を甘やかされる日々が始まる。
しかし、アルスはまだ知らなかった。 冷酷な魔王として恐れられる彼女が、なぜこれほどまでに自分を慈しむのか。 そして、二人が遠い昔に交わした「ある約束」のことも――。
勇者に疲れた青年と、彼を待ち続けていた魔王。 二人が織りなす、不器用で優しい「休職」物語、ここに開幕。