あらすじ

勇者アルスは、血の涙を流しながらかつての親友に告げた。 魔導師カイルがもたらす「勝利」は、あまりに悍(おぞ)ましかった。 効率のために仲間の肉体を「改造」し、人の魂を利用する。 彼は「救世」という目的のため、人としての倫理をすべて切り捨てていた。 「どうして怒るんだい? 僕のおかげで、生存率は九割を超えたんだよ?」 悪びれもせず、効率の正論を説くカイル。 勇者パーティは、自分たちが「人間」でいられなくなる前に、彼を野に放つという苦渋の決断を下す。 だが、彼らは知らなかった。 カイルの施した「無敵のバフ」は、彼自身がメンテナンスを続けなければ、肉体を内側から破壊する「猛毒」に変わることを。 勇者は正義のために彼を捨て、カイルは効率のために彼らを見捨てた。 追放された怪物は、しがらみを脱ぎ捨てて国家の「最適化」を開始する。一方、勇者たちは崩壊していく肉体を引きずり、カイルのいない「正しさ」へと突き進む。 これは、あまりに合理的な怪物と、あまりに高潔すぎた勇者たちが辿り着く、最悪の終着駅を描いた物語。

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小説を読もう2026/01/11
  • 現在の作品「頼むから出て行ってくれ、お前は魔王より邪悪だ」――善人すぎる勇者パーティ、効率を求めすぎて人命まで利用し始めた天才魔導師を泣きながら追放する。