あらすじ
魔法適性こそが全てを決める世界――。
魔導名門「ラヴステラーク家」に生まれたラヴィリオは、十二歳の誕生日に残酷な現実を突きつけられる。 それは、どれだけ血を捧げても水晶が反応しない、『魔法適性ゼロ』という神のミス。
「愛する家族の、そして誇り高き家名の泥を塗るわけにはいかない」
高潔な志を抱いた彼は本名を捨て、ただの平民「ラビ」として魔術学院へ入学する。 しかし、神に拒絶されたはずの彼には、本人すら制御不能な『桁違いの魔力量』が宿っていた。
魔法は扱えない。けれど、彼がその魔力を放てば、世界を構成する術式(システム)に致命的なエラーが走る。
―― ラビが触れた瞬間、天才貴族たちの放つ極大魔法はパリンと割れ、ただの煤へと成り下がる。
学院から「不気味な欠陥品」として遠ざけられ、吹き溜まりの『特別調整クラス(通称:ゴミ箱)』へと配属されたラビ。 だがそこは、フェリス教官という狂った理解者と、出力過多の天才、爆弾娘、魔力を出せない巨漢……といった、愛すべき「バグ」たちの集まりだった。
「僕の魔力はノイズなんだ。……ごめん。君の魔法、今さっき僕が『消して』おいたから」
これは、魔法に嫌われた少年が、欠陥品と蔑まれる仲間たちを最適化(デバッグ)し、世界の理そのものを上書きしていく叛逆の物語。