あらすじ
闇の大地——それは悠久にして荘厳。広大な草原、きらめく大河、青々とした山脈、どこまでも深く碧い湖。そして夜空には無限に広がる満天の星々。されど、そこは魔界からの『瘴気』が満ち魔物が徘徊する危険極まりない土地。人々は神々の加護にすがり、その奇跡に守られて何とか生活圏を維持している。そんな過酷な大陸の中でもなお“魔境”と呼ばれるこの国には、不思議な光を纏う剣を手に、魔物と戦う者たちがいた。——〈星芒騎士団〉だ。
少女のような顔と名前をもった左利きの少年アリスは、星の騎士の叙勲を受けて一年と少しの十六歳。まだちょっと頼りないところもあるけれど、やっと少しずつ一人前になってきたところだ。そんなとき、新たに彼に与えられた任務は、一つ年下の妹を連れて最弱の妖魔・ゴブリンを退治することだった。「今更ゴブリン……」と思いつつも仲間を集めて討伐に赴く中で、思わぬ計画に巻き込まれていく。
内乱、戦争、妖魔、魔族。
様々な思惑と陰謀が渦巻く闇の大地で、生まれながらに宿命を背負ったアリスは、仲間たちに支えられながら、やがて自分の運命に立ち向かっていく。
——これはアリスと彼を取り巻く少年少女たちの、出会いと別れと、そして戦いの物語。