あらすじ
「また裏切りか。
またトラックか。
また闇属性ネクロマンサーか。
……君たち、本当に好みが単純だな?」
電気工事士だったカイトは、
恋人ルーシーの浮気を知り、
勢いで人生最悪の選択をする。
結果――
裏切った二人は勇者と聖女として転生し、
世界に愛され、運命に守られる存在になった。
そしてカイトは、
“最もそれっぽい悪役”――
ネクロマンサー・モルデカイとして生まれ変わる。
ただし問題が一つある。
モルデカイは、
クソみたいな異世界テンプレを
読みすぎていた。
システムは彼に
寒い決め台詞を強制し、
嫌いなクエストを押し付け、
勝手にモテ属性まで付与する。
最初の仲間は、
やる気ゼロの骸骨・ラリー。
世界を救う気はない。
滅ぼす気もない。
彼が望むのは――
勇者と聖女の“完璧な物語”を、
システムごと破壊すること。
正面から倒す?
そんなテンプレは使わない。
秘密を暴き、
クエストをバグらせ、
王国を官僚地獄に変える。
そして彼の成長方法は――
ゴミを食べること。
壊れたボタン。
ネズミの尻尾。
期限切れのクーポン。
恥を捨てて、
システムを利用し尽くせ。
これは、
異世界ファンタジーの皮を被った
異世界ファンタジー批評。
もし君が、
“選ばれし勇者”の物語に飽きたなら――
ようこそ。
この物語は、君の好みも監視している。