あらすじ
佐倉澪音は、来世に願うなら「イケメンがいい」と本気で思う、面食い女子。
家族仲も友達関係も良好――けれど、
自分が“男女どちらにも惹かれる”ことだけは、
関係が壊れるのが怖くて、誰にも言えずに生きてきた。
事故に遭った澪音が目を覚ますと、
そこは前世で推していたファンタジー漫画の世界。
しかも転生先は、
原作で報われずに死ぬ運命のヤンデレ皇太子
レオニス・ヴァルディアだった。
原作では、
聖女エリナ・リュミエールと公爵ノア・グランツを中心に物語が進み、
皇太子レオニスは決して救われない存在として描かれている。
その結末を知っている澪音は、
自分が“物語の外側にいた推し”になってしまった現実に戸惑う。
好きな気持ちを隠し、
何も選ばずに生きてきた元女子が、
破滅の運命を知ったまま皇太子として生きることになったとき、
物語は静かに歪み始める。
これは、
推しの人生をなぞるはずだったはずの皇太子が、
まだ知らない選択肢へ踏み出していく物語。