あらすじ
「ソフィア・ローゼンタール! 貴様は国を売った裏切り者だ! 婚約を破棄し、国外追放を命ずる!」
豪華な夜会。王太子ジェラールは、浮気相手を隣に侍らせて高らかに私を断罪した。
提示された証拠は、私が隣国の皇帝と密通している「現場」の映像。周囲は私を蔑み、嘲笑う。
――けれど。人の嘘が見抜ける私には、あなたの浅はかな本音が丸聞こえです。
《これで邪魔な説教女を排除して、ミナと遊び放題だ。俺って天才!》
……ええ、どうぞご勝手に。
私はこの国を見捨て、あなたの情報を「手土産」に隣国へ亡命することを決めていましたから。
国境を越えた私の前に現れたのは、恐ろしいと噂の「氷の皇帝」クロード。
彼は私の手を震えながら取り、膝をついてこう言いました。
「君を、私の国へ、私の元へ迎えることができて、これ以上の喜びはない」
(……あれ? 陛下、無口なフリをしていますが、心の声が【可愛すぎて無理、尊い、今すぐ結婚したい】と爆音で漏れていますよ!?)
一方、有能な「心臓」を失った祖国は、瞬く間に崩壊の危機へ。
困窮した元婚約者が「許してやるから戻れ」と迎えに来ましたが、もう遅いんです。
私は既に、隣国の皇帝陛下に胃もたれするほど溺愛されていますから!