あらすじ
聖女候補として王都に召し上げられた少女エリシアは、
「力が足りない」という理由で聖女に選ばれなかった。
役目を終え、期待もされず、
半ば厄介払いのように送られた先は――人も資源も足りない辺境領。
「奇跡なんて起こせないし、静かに暮らそう」
そう思って雑用をこなしていただけなのに、
なぜか川は澄み、病人は減り、町は少しずつ息を吹き返していく。
――ただ、代償は確実に彼女自身を削っていた。
聖女として選ばれなかったはずの少女は、
“名も与えられない奇跡”として辺境を癒していく。
だがその変化は、やがて王都の目に留まり――。
これは、
誰かを救うことで壊れていく聖女と、
彼女を「役割」にしないと決めた辺境の人々の物語。
癒し×辺境×無自覚聖女、
静かで残酷なスローファンタジー。