あらすじ
一九八X年、福島。坊主頭の重力圏で、僕は消しゴムを貼ったバタフライナイフを振るっていた 。それは、冴えない現実を拒絶し、自分だけの宇宙を定義するための孤独な儀式だった 。
バンド活動の熱狂、映画学校での渇望、そしてアニメ編集室での葛藤 。 夢見た世界線の先に辿り着けなかったとしても、人生という映画に無駄なカットなど一つもない 。
五十歳を過ぎ、福島で再びキーボードを叩く僕は、今こそ「中二病」という名の誇り高き観測を再開する 。挫折を壮大な「伏線」へと書き換え、不確定な未来を肯定するための、一万字の人生讃歌。