あらすじ
孤児院で「九番」と呼ばれ、価値のない存在として育った少女ノイン。
伯爵家に引き取られても待っていたのは救いではなく、実の娘エミリアの身代わりとして、“呪われた化け物公爵”フェルディナンドの婚約者に差し出される運命だった。
恐怖と嘲笑の中で送り出された先で出会ったのは――
噂とは裏腹に、誰よりも誠実で、誰よりも孤独な公爵。
角と鱗に覆われたその姿は、血筋ではなく、長年にわたる呪いと心の傷によるものだった。
そしてノインは気づく。
幼い頃から自分が持っていた、人の痛みを和らげる不思議な力が、彼の呪いに届いていることに。
「身代わり」だったはずの婚約は、やがて
呪いと過去に向き合う“ふたりだけの戦い”へと変わっていく。
孤独を知る公爵と、居場所を求めてきた少女。
互いを想い、手を取り合ったとき――
止まっていた運命が、静かに動き出す。
そして迎える、公の場での真実の発表。
かつてノインを蔑み、捨てた者たちに訪れるのは、痛快で静かな“ざまぁ”。
これは、
身代わりの少女が本当の愛と居場所を手に入れるまでの物語。
呪いが解けた先に待っていたのは、溺愛と、何気ない幸せな日常だった。