あらすじ

夜は、安心できる場所だった。 決めなくていい距離。 名前をつけなくていい関係。 壊れないために保たれていた、静かな境界線。 夜浩と萌々花は、 家族のように近く、恋人にはならない距離で、 穏やかな時間を重ねていく。 けれど、 視線が変わり、 言葉が遅れ、 「何も起きていない」と信じていた夜は、 少しずつ揺れ始める。 これは、 選ばなかった恋を正解として描く物語ではない。 不安を分け合おうとしたこと。 覚悟を置こうとしたこと。 今を守るために、踏み込んでしまったこと。 その結果として、 戻れなくなってしまった距離の記録だ。 壊したくなかった。 それでも、壊れてしまった。 それでも否定できない時間が、確かにあった。 ――そして、この物語は、 当時の感情だけで終わらせず、 時間を置いて初めて見えてきた理解までを描いている。 『境界線は、夜を越えて』は、 近づいてしまった二人が、 それでも互いを否定せずに終わっていくまでを描いた、 静かな長編恋愛小説である。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/01/10
  • 現在の作品境界線は、夜を越えて ――近づいてしまった二人の、戻れなかった距離