あらすじ
能力を強化する代わりに、必ず代償を支払う国――レムナント連邦。
能力者が寿命を削れば、誰かがその分を背負う。
記憶を失えば、誰かが代わりに失う。
久遠悠真は、その「誰か」だった。
仲間の代償を肩代わりする能力を持つ悠真は、
壊れない限り前線に立たされ、
暴走個体《コラプサー》が生まれる戦場を渡り歩いてきた。
それが国のためであり、妹を守る唯一の方法だと信じて。
だがある戦闘で、
仲間の死と、自分の力の異常な一面を目の当たりにする。
恐怖が伝わり、怪物が退いたその瞬間、
悠真は理解してしまう。
自分は人間でも、怪物でもない。
その“境界に残った存在”なのだと。
これは、
暴走個体を生み続ける国家で、
壊れなかった一人の少年が、
この国の真実に触れていく物語。