あらすじ
禍ツ星来たれり。
占星術師の予言通り、十年前から飛来し始めた侵略者達は、人類繁栄の源である迷宮を次々と手中に収めていった。九度の流星群を経て、人類圏は縮小し、人類と侵略者の迷宮資源を巡る争いは激化の一途を辿っている。
そんな時代に、青年ルモアルは魔力を持たない無能として蔑まれながら生きていた。誰もが『魔道具』と呼ばれる固有の武器や道具を生まれながらにして持っているこの世界で、魔力を持たず魔道具を顕現させることができない落ちこぼれとして。十二歳から八年間、迷宮の中で戦い敗れた探索者の遺体や傷付き動けなくなった探索者を運び出す「回収人」として働き続けた。
そして十度目の侵略が降り注ぐ。その落下地点は、彼が活動していた迷宮のすぐ近くだった。ルモアルは侵略者の襲撃に巻き込まれ致命傷を負うが、死の間際に謎の声を聞き息を吹き返す。
その手に握られていたのは鍵の魔道具。その鍵は迷宮の主に認められることによって成長するという、破格の性能を持つ魔道具だった。
手にした鍵を自らの魔道具と偽り探索者となったルモアルは、人類の悲願である迷宮奪還に挑む。その姿と実力に、周囲の人々の抱く感情は次第に好転していき......。
十一度目の星が墜ちるとき、ルモアルは世界を救う鍵となるのか、それとも―――。