あらすじ

逃げられた、解放されたんだ、そう思っていたのに。 彼女が目を開き、一番最初に見たのは知らない天井。 「ここ……どこ?」 どういうこと、と頭の中を巡っていく思考は止まってくれない。目の前にいる王太子は、勝ち誇った顔で問いかけてくる。 「どうした、昨日お前に伝えたことがそんなにもショックだったのか?」 彼女をバカにしたように見ている王太子と、王太子の腕の中にいる令嬢の勝ち誇ったような顔に、何故か見覚えがあったのだ。 「違う、私は……解放された、はず、なのに」 どうして、と悲観する彼女ーーセラフィナは、その場にへたり込んだ。 ああ、また同じ世界にやってきてしまったのか、と絶望したセラフィナは決意する。 「そうよ、……あなたがそうやっても良いんだ、って教えてくれたのよね。なら、遠慮なんかしてやる必要はないんだわ」 幸い、セラフィナはとても高いステータスを保有している。 だったら、やることは一つだけ。 家族はセラフィナの味方だから、何も遠慮なんかする必要はない。 容赦もしてやらない、そう決めた。 目覚めたのが本物の悪魔だとは知らないかつての婚約者は、彼女を断罪しようと画策したものの……? 「さようなら、皆様」 目を覚ましたのは、かつてゲームの設定上の『悪役令嬢』。 助けてもらったけれど、きっと私もこうする。あなたが、そう、教えてくれた。 ただ、それだけで彼女は全てを壊すと決めたのだ。 巡り巡った先で出会った『体』と『魂』は、やがて一つになり、もう一度大輪の深紅の薔薇を咲かせる。 自分の意思で、心で、『彼女』は未来を選び、つかみ取るために再び立ち上がり、一歩を踏み出したのだった――。

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小説を読もう2026/01/10
  • 現在の作品【完結済】紅き薔薇の夢の果て