あらすじ
王立学園の大広間で始まった、定番の断罪イベント。
聖女候補が泣き、王太子が怒り、悪役令嬢と呼ばれた公爵令嬢が裁かれる――はずだった。
しかし学園監査官が、淡々と一言。
「その断罪、書類不備につき無効です」
この学園では、断罪にも婚約破棄にも正式な書類が必要。
日時も証拠も曖昧な主張は、ただの世間話扱いで却下される。
感情より手続きが優先される学園で、悪役令嬢に仕立てられかけたリュシエンヌは、
泣かず騒がず、書類で自分を守ることにした。
ざまぁはなし。劇的な復讐もなし。
それでも断罪は止まり、空気だけが少し変わっていく。
これは、書類が強い世界で起きた、静かな学園逆転劇。