あらすじ

美しき魔法こそが唯一の秩序であり、清浄な「白」が正義とされる世界。 不浄な者、欠陥を持つ者は、聖教騎士団による「洗浄」という名の虐殺によって塗りつぶされていた。 処刑を待つだけの「名無しの男」は、護送車で出会った盲目の怪人の手引きにより、その場を脱する。 男が得たのは、己の神経を焼き切り、代償として五感を捧げることで超常の身体能力を得る禁忌の術――『回路過熱(オーバーヒート)』。 男は、あらゆる魔法を汚染し粉砕する巨大な鉄塊『スクラップ・スラブ』を背負い、最果ての街を目指す。 だが、戦うたびに視界から色は消え、足から熱は消え、指先から感触は失われていく。 怪人は囁く。「西へ行け。そこにお前の、本当の地獄がある」と。 これは、自らを削り落としながら進む男が、白き世界を泥と錆で塗りつぶしていく記録である。

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小説を読もう2026/01/10
  • 現在の作品錆と鉄灰