あらすじ
前世を病室で終え、異世界に転生した男、イーズ。
チート能力を持たなかった彼は、泥臭い努力だけで世界に五人しかいない「S級剣士」まで上り詰めた。
しかし、どうしても勝てない「天才」の存在を知り、三十五歳にして挫折。剣を置き、引退することを決意する。
森の奥でスローライフを始めた彼がハマったのは、前世の記憶にある「コーヒー」作りだった。
凶悪な魔物(サラマンダーやキラーエイプ)をテイムして従業員にし、自作のカフェを開店!
……したものの、この世界にはコーヒーの概念がなく、村人たちからは「泥水を煮込んでいる」と恐れられる始末。
そんなある日、イーズは森で行き倒れていた女性・セリーナを助ける。
彼女は王国財務省の元エリート官僚で、ブラックな職場と人生に絶望して逃げてきたところだった。
イーズが淹れた一杯の「カフェオレ」に救われた彼女は、その味に感動し、店の経営を立て直すことを宣言する。
「イーズさん、貴方の経営はままごとです! 私がこの『黒い水』を世界中に流行らせてみせます!」
適当で最強な店主と、数字に厳しい元官僚。
凸凹コンビが提供する一杯が、やがて異世界の人々を虜にし、癒やしていく。
最強の引退剣士が送る、香り高い喫茶店経営ファンタジー、開店します。