あらすじ
ジムトレーナーの亮は、
「お金払ったのに全然痩せないんですけど!」
という強烈な一言から始まる、ある女性会員・美咲の担当になる。
ドーナツは「穴が空いてるからカロリーゼロ」。
筋トレは嫌い、ストレッチだけで満足。
口では「変わりたい」と言いながら、実際には何も変えようとしない彼女に、
亮は呆れつつも、突き放すことができずにいた。
人はなぜ、「変わりたい」と言いながら変われないのか。
努力とは、誰のためにするものなのか。
支える側にできることは、どこまでなのか。
やがて、ある“きっかけ”を境に、美咲の態度と行動は少しずつ変わり始める。
それは本物の変化なのか。それとも、一時的な熱なのか。
時間が流れ、立場も関係も変わっていく中で、亮は何度も考えさせられることになる。
「人が変わる」とは、どういうことなのかを。
これは、痩せることが目的だったはずの場所で、人生の輪郭が少しずつ浮かび上がっていく、静かで、少し苦くて、それでも優しい物語