あらすじ

「姉さんの代わりに、お前が行ってくれないか? どうせ魔力のない『無能』なお前なら、怪物に食われても惜しくないだろう」 伯爵令嬢エルミラは、婚約者だったダリオと実の家族によって、呪われた地「辺境伯領」への生贄として馬車に押し込まれた。 相手は“怪物”と恐れられる辺境伯ヴォルフガング。その身は呪いの瘴気に蝕まれ、近づく者を溶かすと噂されていた。 だが、エルミラは知っていた。自分が「無能」ではないことを。 彼女は稀少な『浄化』の魔法使いだったが、家族に搾取され、その力を隠されていたのだ。 死を覚悟して辺境伯の屋敷に足を踏み入れたエルミラ。 そこで彼女が出会ったのは、呪いに苦しむ孤独な青年だった。 エルミラがそっと彼に触れ、浄化の光を灯した瞬間――恐ろしい怪物の仮面が割れ、中から現れたのは神々しいほどの美貌を持つ男。 「……暖かい。君が、俺の運命だったのか」 呪いが解けたヴォルフガングは、エルミラを宝石のように扱い、凄まじい独占欲で溺愛し始める。 一方、エルミラを捨てた実家と元婚約者は気づいていなかった。彼らの領地の清浄が、すべてエルミラの密かな浄化によって保たれていたことに。 瘴気に沈みゆく故郷から「戻ってくれ」と悲鳴が届くが、最強の魔導師となった夫がそれを許すはずもなく――。

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小説を読もう2026/01/09
  • 現在の作品婚約破棄されたので「呪いの生贄」になりました。……え、私の浄化魔法がないと実家が滅びる? 知りませんが、旦那様が離してくれないので失礼します