あらすじ
夜勤明け、深夜二時の住宅街。
コンビニバイトを終えた三上恒一は、人気のない帰り道を一人歩いていた。
街灯の少ない細い道。
眠気と疲労の中で、背後から不意に自分の名前を呼ばれる。
「三上」
返事をしてはいけない。振り返ってはいけない。
子どもの頃に祖母から聞かされた夜道の言い伝えが、胸に蘇る。
無視して歩き続ける三上。
だが、呼び声は次第に近づき、声質さえ変えていく。
やがてそれは――自分自身の声へと変わっていた。
背後に確かに「何か」がいる気配。
逃げることも、立ち止まることもできない中、三上はある人物と遭遇する。
深夜の帰り道という日常が、静かに、確実に崩れていく。
名前を呼ぶものの正体とは何なのか。
そして、振り返った先に待つものとは――。
夜道に潜む“名前”の恐怖を描いた、短編ホラー。