あらすじ

校内一の美貌を持ちながら、その冷徹なまでの無表情から「氷の令嬢」と恐れられる少女、氷室 零(ひむろ れい)。  そんな彼女と廃部寸前の文芸部で二人きり、静かに本を読む時間が、平穏を愛する高校生・神代朔(かみしろさく)にとっての日常だった。 ​ しかし、冬の訪れとともに、彼女の「氷」に異変が起き始める。 ​ 「……寒い。暖を取りたい」 ​  淡々とした口調のまま、神代の腕を抱きしめ、肩に頭を預けてくる氷室。  困惑する神代をよそに、彼女の耳の先は真っ赤に染まり、無機質なはずの言葉には熱い独占欲が混じり始める。 ​ 「私だけじゃない。神代くんの心臓も、うるさい……不整脈?」 ​  感情表現が極端に下手なだけで、実は神代のことが好きで好きでたまらない――。  一度溶けだしたら最後、氷の令嬢の「好き」は、冬の寒さも、神代の理理性も、すべてを飲み込んでいく。

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カクヨム
カクヨム2026/01/09
  • 現在の作品氷の令嬢は、温度計の壊し方を知らない