あらすじ

世界は、たった一人の犠牲で救えるはずだった。 終末現象〈崩壊〉を止める唯一の方法は、特異な因子を持つ少女・ユイを殺すこと。 選択肢はそれしかないと、国家も科学者も、人類そのものも断言していた。 主人公の青年・カイは、その「正解」を実行するために彼女のもとへ送り込まれる。 しかし、瓦礫の街で出会ったユイは、世界の運命など知らず、ただ静かに生きていた。 彼女は言う。「怖いけど、あなたが来てくれたから大丈夫」 理屈は完璧だった。 感情だけが、邪魔をした。 カイは引き金を引けず、世界を救う選択を放棄する。 その結果、終末は止まらず、文明は崩壊し、ほとんどの人類が滅びた。 ユイもまた、世界とともに消える。 滅びた世界でただ一人生き残ったカイは、過去を辿りながら問い続ける。 あの選択は、本当に間違いだったのか。 「正しさ」とは、誰のためのものだったのか。 これは、英雄になれなかった男が、 世界よりも重かった一人の命と向き合い続ける物語。 世界は救えなかったが、 それでも――君だけは救いたかった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/01/09
  • 現在の作品世界は救えなかったが、君だけは救いたかった