あらすじ
「感情を封じた少女と、感情を隠す王子。ふたりの詩が、運命を変えていく――」
戦争が終わった。
〈グランツ王国〉と〈ノクス王国〉は長期に続いた戦争をついに終わらせた。
〈グランツ〉から王族の女性が〈ノクス〉へと嫁ぎ、平和の象徴とされた。
しかし二国間の平和は不安定で壊れやすいものだった。
王国〈グランツ〉の王子・レオナルドは、
民の前では完璧な“理想の王子”を演じている。
だがその仮面の裏には、未熟な少年のままの心が隠されていた。
そんな彼のもとに仕えることになったのは、
宮廷に迎えられた、ひとりの詩人――セラ。
その役目は、詩を詠むこと。
……少なくとも、表向きには。
感情を封じて生きてきた少女と、
感情を隠して生きる王子。
ふたりの距離が近づくたび、
セラの中で、忘れたはずの“何か”が目を覚ましていく。
だが、彼女の正体は――
王宮にとって、決して許されない“秘密”だった。