あらすじ
「君のような無能な聖女は、我が国には不要だ」
王都から厄介払いされ、呪われた公爵・フロストのもとへ嫁ぐことになった聖女エレナ。
たどり着いた先は、魔氷竜の呪いによって雪に閉ざされた極寒の地だった。
嫁いだはいいものの、初夜を共にせず夫婦の実態がない婚姻。
けれどエレナは絶望しなかった。
もともと出自は、庶民出の娘だ。
白い結婚なんか気にせず、暖かな暖炉とほっこりできる食事があればいい。
「これ、ジャガイモにバターを混ぜただけですけど……食べます?」
エレナが差し出した、バターたっぷりのマッシュポテト。
その芳醇な香りは、孤独なフロストの心を溶かしていき、眠っていた「伝説の大精霊」まで叩き起こしてしまい!?
野菜くずを捨てれば温泉が湧き、 バターを焦がせば神様が降りてくる。
一方、エレナを追い出した王都には、バターの香りに釣られた「とんでもないお土産」が届いていて!?
これは、バターを愛する元聖女が、無自覚に呪いを解いて北国を温泉パラダイスにしてしまう、お腹が空くほど幸せな逆転物語。