あらすじ
小中高を共に過ごした腐れ縁の幼馴染の二人は、高校卒業の夜、別々の道へ進む絶望の中で一度だけ愛を確かめ合い、互いに別の恋人を作って心の空洞を埋めようとする。
しかし、都会の激務と孤独の中で今の恋人との関係も破綻し、自らの居場所を見失った二人は、数年の歳月を経て、救命救急士となった彼女が瀕死の重傷を負った彼を救うという凄絶な形で再会を果たす。
血と泥にまみれた死の淵で、職務としての冷静さと溢れ出す情念に揺れながらも彼女は彼の命を繋ぎ止め、失いかけた「根源の愛」を再びその手に取り戻していく。
退院後、二人はかつての「逃げの別れ」を乗り越えるべく地元へ戻り、父への報告を経て、過去の呪縛を未来への希望へと塗り替える決意を固める。
何もかもを失い、ただ「命」だけを分かち合う存在となった二人は、都会の片隅で、もう二度と冷めることのない永遠の体温を抱きしめながら、本当の人生を歩み始める。