あらすじ
俺たちには、元の名前がない。
施設で付けられたのは、番号だけ。
セブンス、プライム、デュオ、トリス、クアト、クイン、ヘクス。
それぞれ、何かを奪われた。
体を。心を。家族を。泣き方を。選ぶ権利を。
廃墟になった施設の屋上で、俺たちはかろうじて生きている。
俺の血で、六人は戻された。
でも、奪われた日々も、傷も、全部が元通りになったわけじゃない。
ある夜、プライムが言う。
「見つけた。“奪った側”」
まだ別の場所で、実験は続いている。
声を奪われた子どもたちが、今日も番号で呼ばれている。
忘れて生きるか。
取り返して生きるか。
「ここから先は、お前たちが決めろ」
血で繋がった七人は、それぞれの怒りと恐れを抱えたまま、
もう一度、「居場所」を奪いに行く。
血が、居場所になる。
奪われた実験体たちが、自分たちの手で世界を書き換えていく物語。