あらすじ
この世界では、代償を支払えば、能力も魔法も手に入る。
剣を極める力。
炎を操る魔法。
死を欺く奇跡さえも――願えば与えられる。
だが、その代償は決して釣り合わない。
五感のひとつ。
腕や足。
時には、命そのものすら。
等価交換ではない。
それは選択ですらなく、ただ奪われるだけの理不尽。
――神のきまぐれと、人は呼んだ。
少年は、ある日の出来事を境に独りになった。
守るべきものを失い、願うことの重さを知った。
少女は、ある日の出来事で運命を変えられた。
奪われ、選ばされ、生きる理由を刻み込まれた。
やがて二人は出会い、誓う。
少年は、少女を護ると誓う。
たとえ自分のすべてを失っても。
少女も、少年を護ると誓う。
たとえ世界を敵に回しても。
何を犠牲にしても――。
そして少しずつ、明らかになっていく。
なぜ代償は不釣り合いなのか。
誰が、奪うことを決めているのか。
これは、
奪われ続ける世界で、
それでも手を離さなかった二人の物語。
――解き明かされる、この世界の真実。