あらすじ
公爵令嬢ミレイセラは、身に覚えのない罪で処刑された。
死後、魂だけの存在となった彼女が見たのは――婚約者である「鋼鉄宰相」グレイシェルトの涙。
無実を知りながら名誉回復を凍結し、彼は彼女を“悪女のまま”歴史に残した。守るために。
届かない声、触れられない手。それでも彼の後悔と孤独を見届けたミレイセラは、たった一度の選択を迫られる。
記憶をすべて失い、別人として現世へ戻るか。
――忘れてしまっても、心があなたを見つけるなら。
薄紫の花を抱えた花屋の娘リネットとして、彼女は再び、宰相と出会う。