あらすじ
じつは一昨年一年間、とある完全未発表(サイト公開も不可)ホラー作品のコンテストに、毎月ロング(1万文字以内)1本・毎週ショート(250文字以内)1本という縛りを自分で設けて応募しておりました。
しかし、怪談師選者による一次選考は何度か突破し、一般募集選者による最終選考でも2位か3位くらいにつけるようなこともありましたが、グランプリ以外の一次突破作品も主催チャンネルで取り上げられる中、拙著はまったく取り上げられるようなことはなく、また、当初の「あくまで実話っぽい(創作でも可)怪談」という募集コンセプトも曖昧模糊になってきたり、歴代グランプリ作品も私のおもしろいと感じるホラーの方向性とは異なることに気づき、すっかりモチベーションをなくしたので丸一年を目度にこのコンテストからは足を洗うことにしました。
ということで、せっかく書いたのを公開しないのももったいないですし、本当にホラー作品としておもしろいかどうかも世に問いたく、応募していた作品をUPしていきたいと思います。
1万字以内なので短編にはちょうど良い長さですし、毎月その季節になんとなく合わせて書いていたので、毎月一作品づつ公開していこうかな? と。
一回りして一月に送る第十三弾はラスト、十三篇書いていた最後です。
でも、じつはその中で一番初めに書いたお話だったり。
たぶん、どこかで聞いた実話怪談にインスパイアされて書いた、心霊系とも異界系ともつかぬ、怖いというよりも不思議なお話。アガサ・クリスティーの『ABC殺人事件』冒頭にもちょっと似ていたり。
〈あらすじ〉
ある日、私は仕事帰りの電車の車窓から、線路沿いの民家の中で一家団欒する四人家族の姿を目にする。それからというもの、通勤の電車から覗うその仲の良い様子に癒しを感じていたのであるが、しばらくすると父親の酒の量が増え始め、覗き見る家族の間には不穏な空気が流れ始める……。