あらすじ
「いつかのメリークリスマス」をガチで聴いている奴がどれだけいる? 残業帰りの地下街、幸せそうなカップルを横目に、肥大化した劣等感と防衛本能で「かりそめの幸せ」を求めて夜の街を彷徨う男一人。
ショコラティエマサールのケーキを5個買い込み、完璧な「スナックでの道化」をシミュレーションして辿り着いた先は、無情にも閉まった扉だった……。
ドラフト1位指名で玉砕した先輩の伝説から、高2の冬にパチンコ台が奏でる「もろびとこぞりて」を聴き続けた人生最良のイブの記憶まで。
「言っときますが全部ウソですよ」
そう嘯(うそぶ)きながら綴られる、褪せ人(あせびと)たちに贈る、切なくも可笑しいクリスマス・アンチテーゼ・エッセイ。