あらすじ

10年前、隕石と共に飛来した未知の生命体「異殻(いかく)」。知性の高い個体ほど、人間の良心につけ込むため、無垢な少女の姿へと擬態する。公安調査庁・異殻災害対策課(異災対)。そこは、少女の皮を被った怪物を事務的に「清掃」する、使い捨ての調査官たちが集う掃き溜めだ。29歳の調査官・神崎は、白髪の老いさらばえた体を引きずり、日々「実務」として異殻の首を刎ね続ける。かつて後輩を救えなかった過去を、自ら加工した脇差という戒めに変えて。 だが、彼の日常は異災対の搾取だけでは終わらない。ボロアパートで彼を待つのは、特S級の異殻・白織。神崎のシャツ一枚を羽織り、感情なき瞳で彼の「種(いのち)」を啜る、黒セーラー服の少女。 国に金を、怪物に精を吸われ、空っぽになっていく神崎。 その後輩として焦燥に駆られる処女、佐倉。これは、地獄のような日常の中で、誰かを「苦痛なく殺すこと」だけを唯一の救済とする男の、乾いた生存記録。

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カクヨム
カクヨム2026/01/07
  • 現在の作品公安調査庁『異殻災害対策課』――通称「異災対」