あらすじ
世界は、すでに救われている。
かつて英雄が世界を滅ぼす災厄を退け、人々は平和を手に入れた。
それでもこの世界では今も、
「世界の安定」のために、誰かが犠牲になる儀式が続いている。
英雄の弟子である青年は、その仕組みに疑問を抱く。
なぜ、もう必要のないはずの犠牲が繰り返されるのか。
なぜ、人々はそれを当然として受け入れるのか。
自己犠牲を否定することは、世界を否定すること。
それでも青年は問い続ける。
――誰も死なない世界は、間違っているのか。
これは、
「犠牲によって成り立つ救済」を壊そうとする者の物語。