あらすじ
後宮で侍女として働いていた伯爵令嬢シェルビー・マスタングは、
完璧すぎるがゆえに疎まれ、女官長ニーヴァの進言によって
戦功ある侯爵・クラウザー・ドマニへ「下賜」されてしまう。
――不要とされた女。
――追い出された無能。
誰もがそう思った。
しかし侯爵邸で明らかになるのは、
シェルビーの静かで圧倒的な実務能力。
彼女は前に出ることなく、名を求めることもなく、
ただ「役割」を正確に果たし続ける。
一方、彼女を追い出した後宮は安定を得る代わりに、
気づいてしまう――
本当に失ったものが何だったのかを。