あらすじ

時は泰平の世。華やかな御所の奥で、第三皇子・透月は政の渦に巻き込まれていた。隣国――かつて刃を交えた国との和睦の証として、姫のもとへ婿入りすることが決まったのだ。

表向きは「良縁」と囁かれ、朝廷は祝賀の空気に包まれる。しかし、透月の胸中は穏やかではない。鋭い眼差しと冷ややかな物腰で「冷徹の皇子」と噂される彼だが、その実、心は誰よりも臆病で、幼い頃から傍に仕えてきた従者・玄にだけは甘えたいという弱さを抱えていた。

だが、その弱さを悟られるのが怖い。
透月は苛立ちを隠すように、玄へ無茶な命を次々と下す。

「お前の顔など見たくない」

突き放すような言葉を投げつけても、玄はただ静かに頭を垂れ、淡々と従うだけ。
その背が遠ざかっていく瞬間、透月は思わず目を伏せる。
婿入りが迫る中、二人の距離は近いようでいて、決して触れられない。



なんか昔こんなのあったよなあと思いつつ、私が読みたいから書く…!
そして、和風と洋風も書いてみます。どっちバージョンもいいなあと思いまして。

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