あらすじ
令嬢ルミエは、ただ穏やかに振る舞っているだけだった。
誰かの意見を否定せず、場の空気を読み、必要な言葉を添える。
それだけで、なぜか話はまとまり、人は納得して帰っていく。
彼女自身は、それを才能だとは思っていない。
努力している自覚も、使命感もない。
「今回も上手くいったみたい」
それが、彼女の正直な感想だった。
だが、周囲は次第に気づき始める。
彼女がいると、場が安定すること。
彼女を中心に据えると、物事が滞りなく進むこと。
やがてその優しさは、
安心となり、依存となり、前提となっていく。
これは、
自分が何を引き起こしているのかを知らないまま、
世界の調整点に置かれていく少女の記録である。
※毎週火曜日と金曜日、21時に更新予定
※本作品は小説家になろうにおいて、同時投稿しております。