あらすじ
過労の末に命を落とした一人の物書きは、剣と魔法の存在する異世界で――一匹の猫として目を覚ました。
勇者でもなければ、チート能力も与えられない。
あるのは、人間だった頃に培った観察眼と、物事を少し斜めから見る癖だけ。
冒険者、貴族、王族、そして戦争。
英雄譚に浮かれる人間たちを、猫はただ静かに眺めている。
だがその小さな存在は、いつしか人々の運命の交差点に座り込み、
世界の歪みを、誰よりも近くで見つめることになる。
これは、世界を救うつもりのない猫が、
それでも世界に関わってしまう物語。
無双も成り上がりもない。
あるのは皮肉と観察、そしてほんの少しの優しさだけ。