あらすじ
俺の名はレイン・アッシュフォード。
王国騎士団副団長にして、「魔族殺し」の異名で恐れられる英雄だ。
これまで倒した魔族は300体以上。
人間たちは俺を称賛し、魔族たちは俺を憎む。
だが、ある日――俺は知ってしまった。
自分が、実は魔族だったということを。
人間の騎士団長に拾われ、愛情を注がれて育った俺。
その俺が殺してきた300人は、すべて同胞だった。
吐き気と罪悪感。崩れ落ちるアイデンティティ。
それでも俺は、剣を置くことができない。
「俺は、人間なのか? 魔族なのか?」
育ての父は言う。「お前は俺の息子だ」
実の姉は言う。「お前が殺した中には、私の友人もいた」
愛する者は言う。「それでもあなたを愛してる」
両陣営から疑われ、追われ、それでも――
俺は決意する。
この戦争を、終わらせる。
たとえ命を懸けても。
人間でも魔族でもない、俺だからこそできることがあるはずだ。
これは、罪を背負った英雄の、贖罪と希望の物語。