あらすじ
青葉のサークルの先輩、本宮が「45Φ FCRキャブレター」を手に現れた。彼の目的は、かつて米軍が戦艦を消滅させたという極秘実験――「フィラデルフィア計画」の再現だった。
魔改造されたロードスターがレッドゾーンを突破した瞬間、デジタル機器が沈黙する磁場の嵐が発生し、チェレンコフ光の閃光とともに、世界はエメラルド色の霧に包まれる。時空の閾値を越えて生じた、「10秒間の空白」。
その向こう側で本宮は、次元の狭間に取り残されたひとりの女性の姿を目撃する。彼女はいったい何者なのか。そして、なぜそこに存在していたのか。
ひとりの女性をめぐり、現実と理論、偶然と必然が絡み合い、事態は次第に制御不能な混乱へと巻き込まれていく――。