あらすじ
「邪魔だ」と吐き捨てる冷たい声と、愛を叫ぶ熱烈な心の声。
どちらが真実なのか、混乱しないわけがありません。
公爵家の義姉である私は、冷徹な義弟に疎まれていると思っていました。
けれどある嵐の夜、雷に打たれた衝撃で、彼の思考が聞こえるようになってしまったのです。
氷のような無表情の下で、彼がどれほど騒がしい感情を巡らせているか。
目が合うだけで絶叫し、スープを飲んだだけで感動に打ち震える。
それなのに、感情が高ぶると物理的に周囲を凍らせてしまう体質のせいで、彼は私に近づくことさえできません。
冷え切った態度と、甘すぎてうるさい心の声。
乖離した二つの現実に挟まれて、私の静かな生活は終わりを告げました。
すれ違い続ける視線と本音の狭間で、この不器用すぎる関係は一体どこへ向かうのでしょうか。