あらすじ
空から灰が降り注ぎ、すべてが「データ」として廃棄される終末世界。 そこには、ただ黙々と歩き続ける一辺12センチメートルの白い立方体があった。
機体名、Mew-Cube。 その正体は、人類が遺した2.3ペタバイトにも及ぶ膨大な「不要データ」を極限まで圧縮し、世界の天頂で自爆処分するための――使い捨てのゴミ処理装置。 内部には、かつて誰かが愛した風景、誰かが呟いた「おはよう」や「ありがとう」といった数千年の記憶が詰め込まれている。しかし、それらはすべて、今や消去されるべき無意味なログに過ぎない。