あらすじ
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『ことばは、ここに在る。』(第7巻あらすじ)
帝都・内務省本省での公開再演は、記録として残った。
許可証も出た。放送は止められなかった。
だから終わった――はずだった。
けれど、勝利の証明はいつだって紙の上にしか残らない。
理由欄の空白は埋まらないまま、記録だけが静かに運ばれていく。
奪うのではなく、沈める。
この国のやり方は、そういう形をしている。
桜都放送局へ復帰したそら放送は、ふたたび街の中から放送を再開する。
それでも「言辞丸(げんじまる)」は手放さない。
海の上は、まだ逃げ道になれるからだ。
そんな朝、封書が届く。
黒騎愛実、失踪。
帝都へ移動中の列車、途中駅にて消息を絶つ。
列車は通常通り到着した。
だが、一両だけ記録が空白だった。
沈黙は便利だ。
動かない理由になる。
責任を紙の向こうへ沈める道具になる。
けれど柚葉は、沈黙を選ばない。
霧の向こうで、誰かが声を奪われる前に。
放送の赤ランプが点く前に。
そら組は動き出す。
今度こそ、記録ごと奪われないために。
【※本書の表紙画像はAIによる生成です。イラストレーターの快諾のもと、「stablediffusionweb.com」様のツールを使用しています】