あらすじ
「削れるものはすべて削った——唯一の読書灯さえ」
公爵令嬢レティシアは、処刑台の夢で目を覚ました。
「贅沢だったから」——その言葉が耳に残る。
王都では清貧が美徳とされ、貴族は断罪される時代。
恐怖から改革を始めた彼女は、やがてそれを誇りに変えた。
衣装費削減、使用人の適正化。
ある夜、下女エリーゼの読書灯に「それは贅沢よ」と告げた。
断罪の日、レティシアは無罪となり、王太子に称賛された。
その夜、彼女は月を眺める。
エリーゼは何も言わず微笑み、自室へ戻った。
読書灯に、火がつくことはない。