あらすじ
「さあ、始めましょう。私たちの、最後の物語を」
無実の罪で断罪され、処刑される運命を十二回繰り返した公爵令嬢オフィーリア。
心は磨耗し、希望は潰えたかに見えた十三回目の目覚め。彼女は決意する。
王子に媚びることも、聖女と争うことも、もうしない。
私がやるべきことは一つ。このふざけた「ループ」の仕組みを暴き、世界ごと終わらせることだ。
彼女の手を取ったのは、王立図書館の片隅にいた、しがない司書レオン。
彼もまた、孤独に時を繰り返す「観測者」だった。
悪役令嬢×謎の司書。
世界からはじき出された二人のイレギュラーが、女神の創り出した残酷な箱庭に挑む。
緻密な観察と大胆な魔術で、神の脚本を書き換えろ。
爽快かつドラマチックな、世界反逆ダークファンタジー。
※物語の構成上、主人公が死を繰り返す描写や、処刑台等の表現が登場します。R15程度の表現を含みますので、あらかじめご了承ください。
【登場人物紹介】
◆オフィーリア・フォン・ヴァインベルク
本作の主人公。公爵令嬢。婚約者である王子から無実の罪で断罪され、処刑される運命を十二回繰り返している。繰り返す死の中で心をすり減らし、十三回目の人生では破滅回避を諦め、ループする世界の謎を解き明かすことを決意する。冷徹な観察眼で、登場人物たちの仮面を剥がしていく。
◆ユリウス・アーク・レオンハイム
オフィーリアの婚約者であり、王国の第一王子。文武両道、才色兼備の完璧な王子として国民から敬愛されている。しかし、その完璧な微笑みの下には、他者にも自分にも期待しない深い虚無を隠している。
◆リリアンヌ
平民出身でありながら、強い聖なる力に目覚めた聖女。可憐で心優しく、誰からも愛される少女。その無垢な瞳は、他人の不幸や絶望を蜜のように啜る、オフィーリアを断罪へと導く物語の「ヒロイン」。
◆アレス・アイゼンベルク
オフィーリアの護衛騎士。寡黙だが実直で、主への忠誠心は揺るぎない。しかし、その胸に秘めた正義感は常軌を逸しており、大義のためならば無辜の民の犠牲すらもいとわない狂信性を帯びている。
◆司書
王立図書館に勤める謎の男。常に飄々とした態度を崩さず、その真意は読めない。オフィーリアと同じく世界のループに気づいており、女神の創り出した狂った箱庭からの脱出を画策している。彼女に世界の真実を伝え、共に運命に抗う「共犯者」となる。