あらすじ
「すまん、アイリス、俺と婚約破棄をしてくれ」
「俺は本当に愛している人を知ったんだ」
華の帝都中央区で、父の後を継いでお菓子屋を営むアイリスは、ある日突然、同じ菓子職人の婚約者から婚約破棄を言い渡された。
そして――
「家賃は今の三倍です。もしも店を続けたいなら、この契約書にサインをしてください」
信頼していた大家、従業員からも裏切られ、アイリスは帝都をでていかなければならなかった。
アイリスは今まで、父のケーキを作っていた。しかし、本当は前世の記憶があり、凄腕菓子職人としての経験と技術を持っていた。
お店を辞める前の最後3日間、アイリスは今まで父のケーキを作るという矜持を捨てて、自分のケーキを全身全霊で作った。
アイリスは、帝都から南にある場所に移動し、今までの資産で新しいお菓子屋さんを作る決意をした。
そのころ帝都では、アイリスが作ったケーキを食べた人たちが、その味に魅了されいた。
アイリスの支える友人の準騎士。アイリスは知らなかった。彼女が世界的な有名な魔女であり、騎士だということを。
アイリスのケーキの大ファンの根暗な男の子。アイリスは知らなかった。彼が本当は帝国の第6皇子ということを。
そして――、アイリスのケーキを食べて、心が救われた公爵家の若き当主。
アイリスは公爵家当主を筆頭に、お菓子で心を魅了していき、溺愛され、世界を大きく動かす存在となるのだった。