あらすじ
「君のような『運が良いだけの女』は、王妃にふさわしくない」
卒業パーティーの席上、王太子エドワードから非情な婚約破棄を突きつけられた公爵令嬢フェリシア。隣には、自分を嘲笑う男爵令嬢の姿。 だが、彼らは知らなかった。この国が二十年間、一度の飢饉も災害もなく繁栄し続けてきた本当の理由を。
フェリシアの正体は、国に溜まるあらゆる不運を肩代わりし、未来へ先送りする『厄災の貯金箱』。
フェリシアが婚約の証である魔道具を外した瞬間、この国が踏み倒し続けてきた「数百年分の不幸」の支払い期日がやってくる。 シャンデリアの落下、王宮の炎上、そして空から迫る巨大な隕石――。
絶叫と混乱の中、フェリシアは静かに国境を越える。 支払いを拒絶した愚かな国を見捨てて、彼女が隣国で手にする「本当の幸せ」とは。