あらすじ
アステリア王国の宮廷魔術師ゼクスは、限界だった。 一日二十時間労働、食事は石のようなパン、上司からの罵倒。 王都のインフラすべてを一人で維持し、心身ともにボロボロになった彼は、敵国の急襲に「やっと死ねる」と笑顔を浮かべる。
だが、拉致された先のレムリア帝国で待っていたのは、地獄の拷問……ではなく。 「温かいスープ」「ふかふかの羽毛布団」、そして「一日六時間労働」という、あまりにも『普通』で『ホワイト』な待遇だった!
「八時間も寝かせてくれるなんて、どんな高度な精神破壊だ……! ここは天国か!?」
ブラック国家に染まりすぎたゼクスは、帝国の当たり前の優しさを「神の奇跡」だと勘違いし、無自覚にその超絶的な魔力を帝国のために振るい始める。
一方、ゼクスという唯一の屋台骨を失ったアステリア王国は、インフラが完全停止。 トイレすら流せないパニックに陥り、王族たちは「ゼクスを連れ戻せ!」と血眼になるが……。
「もう、あんなブラック国家には死んでも戻りません!」
幸せすぎる元・過労死候補の魔術師が、敵国で愛されながら王国をジワジワと追い詰める(無自覚)、ホワイト奴隷生活が今始まる!